「ヨガ」と聞くと、普段動かさないような筋肉を動かしたり、慣れないポーズをしたりして身体が痛くなりそうで大変と感じる方がいるかもしれません。「私は身体がかたいから、とてもヨガなんて・・・」と柔軟性に自信のない方でも簡単にできるヨガのメニューがあります。それは、「瞑想」です。
瞑想とは、頭の中をからっぽにして心をリセットさせることです。頭の中をリフレッシュすることで、偏った考え方を捨てることができたり、前向きな考え方ができるようになったり、集中力を高めて効率よく物事を片付けられることが期待できます。
瞑想自体は、あらゆる宗教で用いられている行法です。日本人に一番馴染み深いのは仏教の「坐禅」でしょう。キリスト教のカトリックでも瞑想があり、イスラム教にも瞑想の方法があります。瞑想の発祥はインドで、インダス文明の遺跡から、ヨガの坐法で瞑想をしている状態を表した彫刻物が見つかっています。紀元前25世紀ごろのことです。つまり、ヨガの起源は瞑想なのです。
日本人の若い人で坐禅が好きと言う人はあまり聞きません。というのは、同じ姿勢のまま45分間座ることになるので、慣れないと足が痛くなります。集中力が途切れて姿勢が崩れるとお坊さんに警策(きょうさく)という棒で肩を打たれるので、それが怖いという人も多いようです。仏教の瞑想法では坐禅の他に「阿字観」というのがあります。こちらは、真言宗の呼吸法・瞑想法で、古代のヨガにかなり近いものがあります。
ヨガで行う瞑想は、長くて20分程度の時間で行います。基本的な呼吸の仕方やポーズの説明の後、瞑想に入ります。瞑想が終わった後は、頭がすっきりして気持ちがリラックスします。海外のドラマや映画で見たことがあるかもしれませんが、瞑想は欧米人に人気があります。アメリカの有名な歌手や人気俳優で瞑想を実践している人は多いそうです。ストレスの多い芸能人にとって、ヨガの瞑想は必要不可欠なものなのかもしれません。
ヨガの瞑想を体験してみたいなら、ヨガ教室を探してみましょう。メディエーションヨガというレッスン名を使っているところが多いようです。また、リラクゼーションを目的としているヨガプログラムで、瞑想ができるところもあります。ヨガ教室に限らず、ホテルや、市民会館などの公共の施設でヨガのレッスンが行われている場合もあります。ヨガ教室で瞑想を体験した人の感想では、「心が落ち着いて頭がすっきりした。また通いたい。」という声が多いようです。